◎「不易流行」を体現する日々を過ごす中、この1カ月あまりは、Clubhouseという新しいソーシャル・メディアを通して、稀有な出会いを経験している。声による言葉のやりとりのなかで、かつてない人間関係の萌芽を経験するなか、インド関係のお部屋で出会った方々と、「手書き」について語り合おうということになった。
こればかりは、声だけでなく、ヴィジュアルも添えたい。記録も残したい。かくなる次第で、ミューズ座談会@ZOOMを実施した。「不易(昔ながらの尊重されるべき普遍の本質)」を、「流行(時代の流れに応じた新しさ)」の中で生まれたツールを通して語り合う。
出会って1カ月足らずの方々にも関わらず、「言葉が通じ合う」心地よさ。楽しさ。みなさんの体験談も興味深く楽しく、瞬く間に2時間が過ぎた。ここでは冒頭の90分を1時間に編集してご紹介している。
〈登壇者各位〉ご賛同くださって、ありがとうございました。
・Aiko🎤シンガーソングライター/歌う哲学者(インド仏教)
・井上陽🙏インド仏教の専門家、浄土真宗僧侶
・雨森亜子⭐️占星家、ヒプノセラピスト、ヨガインストラクター
◎坂田にとって、初めての日記は小学校入学を控えた3月。ランドセルを買ってもらったうれしさを記した。当時の記録は断片的だが、13歳で「非常に好きな男子」ができたのを機に、「誰にも語れぬ心のうち」を、日記に記し初めて幾星霜。途絶した時期もあったが、日記を書くことがわたしに与えてきた作用は計り知れない。
加えて20歳のころからつけ始めたスケジュール帳は、現在36冊目。書棚に手を伸ばせば、いつでも過去の自分に再会できる。
インターネット台頭以前の世界旅の際には、必ずノートを持参していた。ニューヨーク在住時の2000年にホームページを立ち上げてからは、ネット上に記録を残してきた。ネットの海底に沈む記録は、誰もがどこからでも発掘できるが、千切れたページも散見される色あせた記録もまた、味わい深く愛おしい。
2017年からはこれまで普通のノートに記していた日記を「5年日記帳」に移行したことで、毎晩の記す楽しみや意義深さが増した。
これまで若者向けのセミナーでは、手書きの記録を勧めてきたが、昨今のCOVID-19禍で、その思いをいっそう強くした。今年からは「手書き回帰」を目指し、 #人生を創るNOTE をキャッチフレーズに、筆記具も新たに整えている日々だ。
◎昨年仕上げた4本の座談会動画同様、今回も編集作業をしながら、話を反芻し、人と語り合うことは意義深いと実感する。これからもテーマを変えながら、折に触れてこの企画を実施したい。
【CONTENTS】
01:12 Aikoさんの自己紹介とお話
05:28 雨森亜子さんの自己紹介とお話
10:28 井上陽さんの自己紹介とお話
19:40 坂田マルハン美穂の人生を創ってきたノート。その存在と経験。
🌻子ども時代からの日記/約40年分(2017年からは『5年日記』)
・感情の吐露/苦悩や愚痴をぶちまける。人には見せられない。
・負の感情のコントロール/文字にすることで客観視。暴言が減る
・瞑想効果/寝る前の精神の鎮静
・自分を知る/人を責める前に自分はどうなんだと問える
・5年日記/日々、自分の変化と向き合うことによる自省と展望
🌻スケジュールノート/約35年分
・ビジネスをするうえでは、不可欠/歴史(記録)から学ぶ。未来予測
・「余白」を作るための時間管理/「休暇」「自由」の確保
・ 自分の能力を「目視」/新しいことに挑戦する際の目安
・人から受けた恩、感謝を記録する/次は誰かに託す
・記憶力の向上/時に固執に転ずる故、折り合いをつけながら生きる
🌻旅の記録/ホームページ設置の2000年以前
・人生の宝/未来の自分、あるいは子どもたちへのギフト
・歳月を重ねて、思い出の場所を再訪したときの、得難い感動(バルセロナ、フィゲラス、ドレスデン、エクサン・プロヴァンス……)
・旅の記録のシェア/インターネット上には、20年の記録が色あせず残る
🌻自己啓発的な内省ノート。フォーラムの記録。日常のメモや取材ノート
🌻人に宛てた手紙、絵はがきなど
・人に宛てたものは、普段、目にすることはないが、家族宛の記録は、発掘して読む価値あり
・旅先からの、家族への絵葉書
・同期した向田邦子著『父の詫び状』と、個人的な体験
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。