バンガロールは、モンスーンの時節。風が強く、朝晩は肌寒いほど。
巡り巡ってこの季節も19回目。なんということだ。
今日は午前と午後、2本のミーティング。どちらも、インドの人々に、日本を伝えることが主旨。
少なくとも、今のわたしの周囲には、「インドのことを深く知りたい」という日本人よりも、「日本のことを深く知りたい」というインド人の方が、圧倒的に多い。
パンデミック時代を境に、わたし自身の方向性もじわじわと軌道修正していて、プロジェクトのたびにリサーチし、資料を作り、「財産」は増えていく。それらを活用しながら、さらに学びを深めていく仕事は、たいへんながらも楽しい。
ランチは久しぶりに、バンガロールで最も古いイタリアンSUNNY’Sへ。創業店から数回移転して、今はLavelle Roadの古い邸宅を改築した場所に。古い建築物の風情が好きで、以前はよく、ひとりランチに来ていたものだ。
家では作ることのない、少々ジャンク味のあるフィッシュ&チップスを。揚げたてで、とてもおいしい。
食後は、午後の打ち合わせがあるバンガロール・クラブまで、Lavelle Roadを南下しつつ、途中の店に立ち寄りつつ……。このあたりの、栄枯盛衰。過去20年の情景が、走馬灯のように脳裏を巡る。
そして、1868年の創設以来、たぶんあまり変わらぬであろう風情のバンガロール・クラブに足を踏み入れて、人心地つく。新しい方と、新しいプロジェクトの話で、驚くほどに意気投合し、話が止まらない。
学ぶこと多く、語り合うこと尽きず。これから益々、取捨選択を慎重に。欲張らずに、自分なりの有意義を模索しながら。ひとつひとつ丁寧に、形にしてゆこう。
なにはともあれ、質。尊ぶべきは、質。
わたしだからこそ、できることを、丁寧に掬い上げながら。
誠実に、真摯に、質の高い仕事をするために。取捨選択を大切に。