昨日のサンデーブランチ。久々に、シャングリ・ラ・ホテルにある日本料理店Yataiiへと赴いた。日本人シェフが異動されるということで、急遽、茶道の催しが開催される旨、前日にMuse CreationのWhatsApp グループで情報がシェアされのだ。
今年の3月、拙宅にて茶事を共催したRisaさんからのご案内。ブランチに先駆けて、ロビーでは友人夫妻の子供たちによるピアノ演奏も披露されるという。
通常、週末は空港近くの新居で過ごしているが、先週末は、幸い街中の旧居にいた。日曜日は、半年ほど前から中途半端のままで終わっている書斎の大掃除をするつもりでいたのだが、大掃除は更に先延ばしにして、出かけることにしたのだった。
着物や浴衣での参加も歓迎されていたので、早速、一張羅の絞りの浴衣を取り出す。今年6月の東京で購入したもので、とても気に入っている……が、既製品だったので、身幅が狭いのが玉に瑕。さらにはついつい、スタスタと歩いてしまうので、裾がはだけて見苦しくなる。和装選びについても、立ち居振る舞いや所作についても、これから身につけねば。まずは頻度高く着ることから始めよう。
シャングリ・ラ・ホテルのロビーフロアは、明るく広々と、開放感があってよい。その一隅にあるラウンジのピアノを、巧みに奏でる少女たち。急に出演が決まったとは思えない堂々たる演奏だ。
中でも、わたしの大好きな曲『朧月夜』の連弾が、心に沁みた。旋律も歌詞も、本当に美しい。一緒に熱唱したくなる衝動に駆られた。我慢したけど。
こんなにも短い言葉の中に、日本の春の夕暮れの美しさが、凝縮されている。
🌕
菜の花畠に、入日薄れ、見わたす山の端、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、夕月かかりて、にほひ淡し。
里わの火影も、森の色も、田中の小路をたどる人も、
蛙のなくねも、かねの音も、さながら霞める 朧月夜。
(作詞/高野辰之、作曲/岡野貞一)
ランチの席では、日ごろはあまりお会いする機会のないミューズ・クリエイションのWhatsAppグループのメンバーやそのご家族、そして当方の発信をご覧になっている初対面の方々にも声をかけていただいて、とても楽しいひとときだった。
ところでシャングリ・ラ・ホテルに来るたびに、ロビーのフラワーアレンジメントの前で写真撮影をするのが恒例なのだが、今回は、笑えるほどダイナミックだった。多分、独立記念日に因んでの国鳥クジャクの登場なのかもしれない。もはや、アミューズメントパーク状態だ。
そして毎度、情景とのコーディネーションが冴えている我。
🇯🇵弥生3月。盛夏の南天竺で、日本の春を祝う。インド人の友らを招き、茶懐石、茶道の経験を分かち合うひととき。