昨年9月、ミューズ・クリエイションを再編し、新たな活動を開始して1年が経とうとしている。この間、若者メンバーが意欲的に活動への関心を示してくれたことで、大小いくつもの企画を実現できた。しかしながら、彼らのバンガロール滞在期間は短く、出会って数カ月、あるいは数週間でお別れだ。
そしてまた、近々数名の若者がバンガロールを去る。わたしが実施しているセミナーや研修会に関心をお持ちながらも、タイミングが合わずに参加できなかった方も少なくない。今回、「簡単な概要をご説明いただく機会を作っていただくことは可能でしょうか?」との連絡を受け、「最後の授業」を実施することにした。
本来ならば、きちんと体制を整え、然るべき時間を確保して行いたい。しかし、これまでの経験上、参加希望者の予定を合わせるだけでも至難の業につき、ここはフレキシブルに対応しようと考えた。
わたしは昨年より、インド人に向けてのセミナーやトークを本格的に始動している。複数テーマの資料がある中、「日本とインドの関係史」は、両国の関わりを知る上で、非常に参考になる内容だ。特に8月。第二次世界大戦の終結や、インドとパキスタンの分離独立が果たされたこの時期、日本とインドの関わりの深さがいかなるものだったかを学ぶことは有意義である。
わたしの「インド・ライフスタイルセミナー」のYoutube動画は、日本語の資料を使いつつ、日本語で説明をしている。しかし、若者らには、将来、彼らが他のインドの人たちに「英語で」説明してほしく、インド人向けに作成した英語の資料で「授業」を行った。プレゼンテーションの資料としては文字量が多いが、あとから復習してもらえるよう、意識的に文字を多くしている。
巨大なスクリーンは新居に置いているので、プロジェクタだけを持ってきて、壁に投影した。小人数につき、ノープロブレムだ。
授業は90本ほどで終了。その後は、毎度のごとく、飲んで食べて、昔から人気のおやつ、ロールケーキも食べて、お開きとなった。
毎週金曜日をオープンハウスにしていたころ、毎週のように、お菓子を焼いていた。カステラやロールケーキ、フルーツ・カスタードクリームタルト、アップルタルト、プリン、ショートブレッド、パンナコッタ、タルトタタン……と、20人分、30人分と、よく作っていたものだ。今振り返るに、尋常ならない8年間だった。あの熱意は、一体何だったのだろう。自分でもよくわからない。
今回、久しぶりに旧居でロールケーキを焼く準備をしていたら、計量器が壊れていることに気づいた。使う材料は、MAIDAと呼ばれる精製小麦粉、砂糖、コーンスターチ(コーンパウダー)、そして卵。トッピングの生クリームや果物、卵は軽量不要だが、その他は必要。
計量カップを駆使ししつつ、「雰囲気で」測って作った。なんとかなった。よかった。
ところで、去りゆく男子が持参してくれたTALISVAのワイン。ラベルが非常にかわいらしい。初めて見る銘柄につき、産地を確認したところ、ここカルナータカ州のシモガ (Shimoga)だという。フルーツワインを生産していて、これはオレンジピールの爽やかな風味が加わった甘味あるワインだった。次々に新しいものが誕生するインドの日常。別のフレイヴァーも試してみたいものだ。
🍷TALISVA
https://talisva.com/