土曜日は我々夫婦のインドにおける、結婚記念日である。米国での結婚式やら、インドでの結婚式やら、出会い記念日やら、二人の誕生日やらが、この2カ月余りの間に集中しているので、すべてがぞんざいに扱われがち、である。
とはいえ、意識的に「祝する」ことも、結婚生活をそれなりに盛り上げる努力のひとつだ。というわけで、まだ日の高いうちから、スパークリングワインを開けようとする妻。映画を観ていた夫に向かい、
「あなたも飲む?」
と尋ねれば、
「ぼく、今、アイスクリーム食べたい」
ということで、夫は自分が買って来ていたアイスクリームを食べ始めた。
先日紹介したイタリア人がオーナーのミラノアイスクリームのジェラートも確かにおいしいが、インドにも、結構おいしいアイスクリームがある。
その一つがコーナーハウス。夫の買って来たキャラメル・クランチ、かなり美味であった。
■CORNER HOUSE ICE CREAM (←Click!)
個人的に好きなのは、北ムンバイのジュフが拠点のナチュラル。あれはインドに移住してまだ1年にもならなかったときのこと。すでに視察旅行のアテンドなどの仕事をしていたわたしは、日本からのクライアントと共に、ムンバイやデリー、バンガロールを視察した。
北ムンバイのショッピングモールの、フードコートを視察していたときのこと。クライアント女史が「わたし、アイスクリームが好きなんです。食べませんか?」とおっしゃり、それではと、このNATURALのアイスクリームを食べたのが、最初だった。
■デリー、ムンバイを駆け抜けた1週間。【ムンバイ編】2006/09/26 (←Click!)
2008年からの2年間、ムンバイに住んでいたころは、よく買っていたものだ。バンガロールにも数年前に進出し、市街に数店舗ある。ちなみにここのアイスクリームは非常に新鮮で、アイスクリームにも関わらず、賞味期限は確か2週間程度、だ。その短さに、鮮度命、を感じさせる。
■NATURAL ICE CREAM OF JUHU SCHEME (←Click!)
それにしても、あれから9年が過ぎてしまったとは……。今更ながら、視察や調査の仕事を通して知り得たインドのさまざまを思う。普通に暮らしているだけでは見えない、自分の興味や好奇心にしか反応しないアンテナを張り巡らせていただけでは感知し得ない、さまざまを。
知れば知るほどに、知らないことの多さを知り、自ずと謙虚になるというものだ。そうは見えないかもしれないけれど。
ところで本題はアイスクリームではなかった。
アイスクリームを食べながら映画鑑賞を続ける夫。わたしはスパークリングワインとスナックを携えて書斎へ。至福のひととき〜である。
この至福のひとときを演出してくれる、このスナック。
思えばこれも、ムンバイに暮らしていた時に出合ったムンバイブランドのお菓子だ。
油で揚げられていないのに、それなりのこってり感があって、スパイシーだが強烈過ぎない、ともかくほどよくおいしくて、ビールや白ワイン、スパーリングワインなどにとてもよくあうおつまみだ。
わたしのお気に入りはラギ。ラギとは、ヒエのような穀物で、インドでは昔から一般的。貧村の主食として知られる側面もあるが、昨今ではヘルシーな穀物として、さまざまな加工食品に用いられている。
この平べったいラギのスナックも美味である。ナッツ類と一緒に食べても、よりおいしい。
が、このスナック。ジャンクな割には非常に気取ったお値段で、買うたびに、ついつい二度見してしまう。が、おいしいので、ついつい、奮発してしまう。
バンガロールでは、NATURES BASKET(この店もムンバイ発。GODRAJ財閥の傘下)や、FOODHALLに置かれている。