日曜の午後、パールシー(ゾロアスター教徒)料理のレストラン、SodaBottleOpenerWalaへ、夫と共に。ムンバイ拠点のこの店、昨年バンガロールにオープンしていたのだが、なかなか訪れる機会がなかった。無論、夫はムンバイ本店へ訪れたことがあるらしく、気に入っていた様子。
ムンバイ在住時からパールシー(→かつてのペルシャ→現在のイラン)の料理は個性的なところが好きで、評判の店を何店舗か開拓したものである。バンガロールでもインディラナガールのDaddy's Deliには、よく訪れていた。ところが最近、閉店したのか移転したのか、状況がつかめず……。
ベーカリーのコーナーもあるこの店。インテリアもチアフルで楽しく、メニューもまたオリジナリティ豊か。
手前は野菜のカツレツ(コロッケ)、奥はパールシー・チキン(ジューシーなフライドチキン)。
インド的ティフィンボックス(弁当箱)で供されたのは、パールシーならではのマトン・ダンサク。このほか、炊き込みご飯のプラオも。ちょっと、ご飯ものが多すぎたが、たまにはよいだろう。
ダンサクは、豆やジャガイモなどがトロリとしたルーになったカレーで、日本のカレーと似た食感だ。栄養価もたっぷり、といった味わい。作るのにはずいぶん手間がかかりそうな料理ではある。
店内のモニターには、パールシー関連の映像が、流れ続けている。キャプションがついているので、音がなくても、それを眺めているだけで、結構楽しめる。
クイーンのフレディ・マーキュリー。彼の本名はファルーク・バルサラ。パールシーの出自だった。当時英領だったタンザニアに生まれ、幼少期をボンベイ(ムンバイ)で過ごした彼はまた、「猫好き」でもあったらしい。日本好きでもあったらしい。日本語が紛れている曲もあり。聞いているうちに「ん?」と気づくのだ。Teo Toriatteもその一つ。そのまま「手を取り合って」。ともあれ、いろいろな名曲を思い出しつつ、店内の画面で歌う彼を見つめる。
ただ、ランチを食べているだけ、なのであるが、どこかしら、時空を超えた不思議な旅をしているような気分にさせられる、魅惑的な店である。
また、来よう。
■SODABOTTLEOPENERWALA (←Click!)
※OLIVE, OLIVE BEACH, MONKEY BARなどのレストラングループの系列で、ムンバイ、デリー、グルガオン、ハイデラバード、バンガロールに店舗あり。