チャートが食べてみたい、という友人のリクエストにお応えして、チャート専門店へ……と言いたいところだが、ここはバンガロール。北インドの軽食であるところのチャートを出す店はあっても、どこがおいしいかわからない。
かつてローカルフード探検隊で訪れたいい感じの店は、すでに数年前、閉店した。そもそもランチとして食べるには、中途半端な存在感でもある。日本で言うところの「たこ焼き」みたいな位置づけゆえ。
そこで思い当たったのが、JWマリオットのランチブッフェ。ここには専用のカウンターがあり、数種類のチャートを作ってくれるのだ。ゴルガッパ(パニプリ)、アールーティッキ・チャート、パプリ・チャート、ダヒ・プリなどなど。
甘辛酸っぱな混沌味覚世界を楽しめるこのスナック、わたしもインド初心者のころは、夫の故郷デリーへ行くたび、人気の店へ足を運んで楽しんでいたものである。
ホテルのチャートは、上品なお味で、ビギナーのお試しにはいい感じであった。
万一、口に合わなくても、他の料理がたっぷりあるから安心だ。というわけで、チャートもたっぷり食した上に、その他の料理もあれこれと味わい、いささか食べ過ぎ!
この日のヒットは、スモークされたポークのグリル。おいしかった。デザートは「控えめに」アイスクリームを味わって、「もう、夕飯は要らない」状態で、身も心も満足のランチとなったのだった。
このホテルのランチブッフェは、インド料理もおいしくて、選択肢が「多すぎず」、適度なところがよい。デザートは今ひとつ、かもしれないが、料理は概ねおいしく、お勧めだ。