明日の夕方から、ロックダウンなのだ。ペースを落とせ。ペースを落とせ。と、自分に言い聞かせつつも。
そういうときには、呼吸法も、瞑想も、むしろやる気にはならず、庭をうろうろと散歩する。せめてもの救いは、猫ら。昼寝する猫らのお腹に顔を埋めて、もふもふとなるだけで、張り詰めていた糸が緩むよう。ありがとう、猫ら。
ところで我が家には、通称「マキシマム男」という「自らの存在感を最大限にアピールする男」が住んでいる。暮らしの片鱗を、家の随所に残す男。つまり散らかしまくる男。彼と暮らす限りにおいては、メイドの存在が重要だ。
明日からのロックダウン、メイドに休んでもらうかどうか、まだ決めかねている。
平日の掃除洗濯はメイド任せだが、料理は自分の仕事。去年のロックダウン以降、夫はずっと自宅で仕事。ゆえに毎日、朝昼晩、食事の準備をしている。食は命につき。
などと言ってはみるものの、たまに超絶面倒になる。今日は夕飯を作る気にならず。しかし出前の気分でもなく。そんな次第で、パスタ1品勝負。
たっぷりのオリーヴオイルにたっぷりのニンニク。がんばって玉ねぎ千切り。自家製の塩漬け粒胡椒。庭で摘んだパセリのみじん切り。
バリラのスパゲッティをアルデンテに茹でて、和える。
……と思っていたが、今日はすばらしい隠し味が! 日本に一時帰国していた友人が買ってきてくれた「茅乃舎の野菜だし」をちりばめる。
それだけでもう、抜群の旨味に!
付け合わせもなにもない、こんな投げやりな一品を、「おいしい」「おいしい」と喜んで食べる夫。ありがたいといえばありがたい。
見栄えは悪いが、確かにおいしかった。ペペロンチーノ然り、こういう具の少ないパスタは、パスタそのものの風味が楽しめて、これはこれでおいしいのだ。
デザートにアルフォンソ・マンゴーを食べて満足。さてさて。少しCalm downして、今夜はゆっくり休むとしよう。