COVID-19ロックダウンを機に、劇的に急成長したインドにおける食関連のデリヴァリー事情。自宅にいながらにして、多様な食材が注文した同日に入手できる。フード・デリヴァリーサーヴィスのSWIGGYやZOMATOを利用すれば、市街の飲食店の料理はもちろん、ペイストリーや菓子類、各種嗜好品も、1時間以内で手元に届く。便利になった。
日本料理に使用する食材にしても然り。数年前から、Maindish.inで刺身なども販売されているし、インド産のおいしい日本米も入手できる。インドの若者らが味噌や醤油を作るブランドを起業したり、日本食に役立つ椎茸や出汁のパウダーを販売したりもしている。しかも、オーガニック素材の良質なものなど。この地で入手できる食材を工夫して使えば、そこそこ滋養ある美味な料理が作れる。ゆえに外食で日本料理店を利用する機会が減っていた。
そんな中、先日、Shangri La Hotelにてレストランのジェネラル・マネージャーから招待を受けていたので、夫と二人で上階の日本料理店、Yataiiへ赴いた。パンデミック以前は、よく訪れていた。ここに来るたびに、まずはホテルのロビーの花の前で写真を撮影していたものだ。今回も久々に、やってみる。
さて、2015年のホテル開業と共にオープンしたYataii。高い天井、シンプルに和を漂わせた開放的な空間、眺望のよさが魅力だ。今回、半年前から新たな日本人シェフがキッチンに立たれているということで、サンデーブランチ(ブッフェ)のお誘いを受けた次第。今、食のブログを振り返ったところ、最後に訪れたのは5年前だった。すべての記録を残しているわけではないが、ここに記しているだけでも、新年や、夫の誕生日など、結構よく利用していたと改めて思う。ちなみに最後の写真は、初めて訪れた2016年1月の記録。
久しぶりながらも、店内の雰囲気は変わらず、迷わずいつもの、窓際のテーブルを選ぶ。ここからの景色を眺めると、インドへ来たばかりのことを思い出す。というのも、移住直後の2005年11月から2007年4月までの約1年半、この近くに暮らしていたからだ。上空写真の中央部分、緑に囲まれたブルーグレイの屋根のアパートメント・コンプレックスに住んでいた。懐かしいなあ……。
この19年間、新旧混沌の世界のなかで、元気に暮らし続けていることに感謝する。ときにはこうして夫と二人、敢えて外食に出かけ、自宅とは異なる環境の中で食事をし、会話をすることも大切だと改めて思う。
🍶ANNAPURNA ~マルハン家の食卓~ (食情報の専用ブログ/アジア料理店情報)
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