最近、益々「健康食志向」となり、米国旅でも「外食に対する情熱、激減」を経験した我。
こってり料理のローカルフードを食べに行きたいという熱意は失せており、ローカルフード探検隊、存亡の危機かとの声もあがっていた。
そんな折。
わたしたちが米国へ旅していた時期と同じころ、本場ケララにて1カ月のアーユルヴェーダ修行をしていたPAKAKO隊員と、久々に会合。
いかに健康的な食生活が人間の心身に大切か、といったことを、語り合い、「ローカルフード、どうする〜?」という話題になったとき。
PAKAKO隊員からワンダフルな提案がなされたのだった。
バンガロール市街南部に、Sanjeevanamというアーユルヴェーダの診療所がある。そこに隣接されたヴェジタリアンレストランが、アーユルヴェーダの処方に則(のっと)った料理を出すらしいとのこと。
PAKAKO隊員はまだ試したことはないというが、帰宅後ウェブサイトをなどを見るに、非常に興味深い。これは行くしかあるまい、と今回の探検先に指定したのだった。
Sanjeevanamはチェンナイ拠点のホリスティックなヘルスセンター。このレストランはバンガロールには1軒しかないが、チェンナイには3軒もあるようだ。
トリートメント自体は、経験者曰く、わたしたち夫婦も行きつけであるところのKerala Ayurveda の方がいい感じのようだが、ともあれ、料理である。
我が家は市街北部ということもあり、わたしは個人的に、コラマンガラを訪れることは滅多にない。しかし、この界隈は日本人駐在員家族も多く、隊員数名、近所に在住だ。
向かって右手が診療所、左手がレストランの建物になっている。レストランの入り口には、ハチミツや穀物などのオーガニック食品のほか、MEDIMIXというアーユルヴェーダの石けんが並んでいる。
そう。MEDIMIXを製造するCHOLAYILという企業が、このSanjeevanamを経営しているというわけだ。
ちなみにこの石けん、インドのハーブ系石けんでは最も人気があり、アーユルヴェーダの診療所などでも使われている。
普通にさっぱりする、いい石けんだ。
インドに暮らし始めてからは、ナチュラルな石けんがヴァラエティ豊かに廉価で入手できることもあり、あれこれ試している。
どれもこれも、普通にいい感じで、一つに絞り込めない。そのときどきで、異なる石けんを使用している。ちなみにここ6年あまり、身体も顔も、同じ石けんで洗う日々だが、ノープロブレム。
いちいち高価な洗顔剤を使っていたころが、むしろ無駄だったと思う。
まるで温室のように、陽光差し込む明るい店内。テーブルマットには、食に関するちょっとしたアドヴァイスもある。興味のある方、写真をクリック、拡大してお読みいただきたい。
PAKAKO隊員は資料となる書籍持参。彼女のアーユルヴェーダに対する熱意は、1カ月の修行を経て、かなり強いものとなっており、その知識も本当に豊か。
今日の探検の詳細は、彼女のたいへんわかりやすく、情熱的かつ、丁寧なレポートを参考にしていただければと思う。
というか、隊員のみなさん、それぞれに見ているポイントが微妙に違うので、感想を読ませてもらうのが、とても楽しい。きっと読者のみなさんも、同じ印象を受けていらっしゃるのではないか、と思う。
ちなみに右上の写真は、食べる順番が示された図、である。
お兄さんが、小さなグラスに入った5種類のドリンクを持参して来た時点で、かなりテンションが上がる。プレゼンテーション的に、かわいすぎる。
かわいすぎるが、これは見た目を意識しているわけではなく、真に「五味(六味)」を刺激する食前の飲み物だというところが、魅力的だ。
これらのドリンクは、右端から順番に飲まなければならないとのこと。
まず、右端の茶色いもの。これは甘みの強いデーツのジュース。
次に白いものは、やさしい風味のカシューナッツのミルク。
中央の赤いものは、ビーツやカボチャの風味が濃厚な野菜スープ。見た目からは想像できない、野菜風味満点の、まろやかな味だ。
緑色のものは、バターミルクにミントやコリアンダーなどが入った酸味と苦みの強い味。これは癖が強いせいか、苦手だという隊員と、おいしいという隊員とに意見がわかれた。
左端は、キュミン(クミン)入りの米ぬかドリンク。最後に口中をさっぱりさせるマイルドな味わい。
この5種類を飲んでいるうちにも、味覚が刺激され、整えられていくのがわかる。実験のようで、非常に楽しい。
これを味わうだけでも、自分の味覚について、少々考えさせられる思いだ。おいしいとかまずいとか感じるその基準。身体が望むもの、味覚が望むもの。気持ちが望むもの……。
食べ物を口にするまえに、自分が今、「本当に口にしたいものは何なのか」「本当に口にすべきものはなんなのか」といったことに対し、もっと注意深くなるべきではないのか、とさえ、思わされる。
■五味(インドの六味)について、Wikipediaの記事 (←Click!)
食事は、ブッフェ形式だが、好き勝手にあれこれと取るのではなく、これにも順番がある。
まずは生の野菜。即ちサラダ各種。これらもまた、右側から順番に食す。キャベツやニンジン、キュウリなど、日本人にもなじみ深い野菜のほか、バナナの茎のサラダもある。
ジャガリ(無精製の糖)で味付けされた甘いものや、グリーンチリが入った辛みの強いものもある。
ココナツミルクがふんだんに使われていながら、香りは強すぎず、やさしい。特にカボチャの甘い煮込みがおいしくて気に入った。
どれもこれも、非常に「清潔感のある味」だ。
この時点でもう、かなり感動している我。今まで食べた「外食」の中で、一番健康的だと実感する。
ここ3年に亘り、年末の1週間を過ごしているアーユルヴェーダグラム。かのヘルスセンターの料理もヘルシーで非常においしいのだが、こちらの方がより忠実に、アーユルヴェーダの処方を意識していると感じる。
そしてついには主菜。メインディッシュ。ケララの赤米に各種野菜。ダル(豆の煮込み)やサンバル(辛みのある野菜たっぷりスープ)、ラッサム(これも辛みのあるスープ)など、なじみの南インド料理が並ぶ。
しかしながら、スパイスは比較的マイルドで、油脂が非常に控えめなので、胃にやさしい。
ともかく、一度の食事でこれほどまでに豊富な種類の野菜を摂ることができるのが、すばらしすぎる。
すべての料理を試し、米とミルクの甘いデザートを食した後、最後にウエイターのお兄さんが持って来てくれたのは、ハチミツ。
ハチミツとは、これまたヘルシーな食品。但し、良質の純度の高いハチミツに限る。ともかく、上手に摂取すれば、消化を促進し、免疫力を高め、身体を守ってくれるのだ。
そのハチミツを、最後にスプーンでひとなめ、というのがまたいい。
軽く書くつもりが、つい長くなってしまった。ともあれ、この店、本当に気に入った。近所にあったら、週に一度は通うのに。
夫のオフィスの近くにあったなら、毎朝弁当を作らずとも、この店に通ってもらうのに。などと、思う。自分で作る家庭料理よりもヘルシーな外食、というのは、ありそうで、ない。
だからこそ、本当に貴重な存在である。今後、コラマンガラに来る機会が増えるかもしれない。
■SANJEEVANAN
■SANJEEVANAN RESTAURANTS
【隊員1号PAKAKOさん】
約1年半ほど前からずーーっと気になっていたアユルヴェーダレストラン。ようやくようやく行くことができました!!
ここのレストランでは"ヨガ"や"アユルヴェーダ"の世界で体を健康に心を平穏に導くとされるサトヴィックフードが頂けます。
サトヴィックとは何ぞや?っとほとんどの方が思われたのでは? そこでちょっとご説明!
ヨガの世界では食べ物は3つの性質に分かれていると考えられています。
●サトヴィック:太陽の光をいっぱいに浴びて育った新鮮な野菜や果物、穀類、ナッツ、ミルクなど。
●ラジャシック:極端に辛・酸・苦味が強いような刺激が強い食べ物。
●タマシック:作って時間が経過した食べ物、鮮度の悪いもの、日の当らない場所で育ったもの、缶詰、ノンベジ、アルコール等。
ラジャシックに偏った食生活は体に過剰な刺激を与え、精神的にはイライラやキレやすくなったり、タマシックに偏った食生活は無気力やマイナスの感情を強くさせ、体の免疫力さえも低下させます。
それに比べ太陽の光をたくさん浴びて育った新鮮素材で作られたサトヴィックフードは心身に活力をあたえ、心と体を健康に導くと言われているのです。
そんな素敵なお料理を提供してくれるレストランがバンガロールにあるなんて、何て素敵なこと♪♪ 最初に出された前菜の時点でわたくし大感動!
可愛らしいバナナのスライスから始まり、次に小さな器に入った色とりどりの5種類の飲み物が出され、その可愛さに思わず一同、目を奪われる♪
なんと、この飲み物、味覚を刺激するために飲むというではないですか! おもしろいっ!!
アユルヴェーダの味覚は六味と言われ、日本の五味(甘・塩・酸・辛・苦味)に渋味を加えたもの。毎回の食事に必ずこの6つの味を感じることが大切だとされているのです。
今度から南インドのミールスを頂くときにこの6つの味を意識して食べてみて下さい。必ず6つの味覚を感じることができると思いますよっ♪
話はずれましたが、味覚を刺激するための飲み物が出されるなんて、楽しすぎないですか!? それぞれの飲み物が甘かったり、酸っぱかったり、辛かったり、なんともオモイロイ!
味覚を刺激(笑)したあとは、
1stコース:生のお野菜達
2ndコース:少し火を通したお野菜達
3rdコース:メインお料理達
この順番に食べるよう、丁寧に説明をしてくれます!
生野菜は消化に時間がかかるand分類としては冷たい食べ物なので消化の火を消してしまうと、アユルヴェーダでは考えるので、一番最初に食べるのでしょうね。
ですからよくやってしまいがちな食後のアイスクリームなんて物はアユルヴェーダ的には絶対にNGですよぉ~。消化の火が完全鎮火ですから・・・笑
ここでは食後になんとスプーン1杯のハチミツが出されました!
ハチミツはアユルヴェーダの5元素(空間・空気・火・水・大地)のうちの"火"の性質を持つので、消化の"火"を強めるために最後に出された のだと思います。本当に素晴らしい~~!
1、2、3の全てのコースに関して共通しているのは、もの凄い種類のお野菜が使われているということ。それぞれのお野菜の生き生きとした生命力がお料理の色あいから伝わってくること。
そして6つの味をしっかりと意識してお料理が作られていること!
サトヴィックフードというだけあり、油っこさを全く感じないということ!!
書きたいことがたくさんありすぎて要約するのが難しいくらいに素晴らしいレストラン♪
家が近かったら毎日通いたいくらいです。店内もシンプルでクリーン。1人ランチでも全然OKですよ。
まるで自分のブログかのように長々と感想を書いてしまいました が、隊長、お許しを~! 常連客になってしまいそうな予感の1号です・・・笑
【隊員4号K2さん】今日の探検は久しぶりに在印メンバー全員が揃って、賑やかで楽しく、美味しい上に勉強にもなり、とっても有意義なものとなりました。
アーユルベーダの付属レストランと聞いていたので、もっと重厚でケララ風の暗い建物をイメージして行ったのですが、着いてみると、そこはテラスルームのようで、明るくお洒落な造り。
こんなインドっぽくない所でちゃんとアーユルベーダに則ったヘルシー料理が出て来るのかとちょっと心配になってしまいました。
その上、最初に出てきた小さなグラスに入った5種類のジュースも、説明を聞くまでは、ただの客寄せ用の演出かと思いましたよ・・・。
お店のお兄さんが熱心に一人ずつ説明しながらそのグラス達を配りだしてから、やっとムムムッ、やるなぁ! やっぱりこだわりのあるレストランなんだ・・と、心なしか姿勢を正したK2でした。
ジュースで味覚を優しく刺激した後は、生物→半生→しっかり加熱した物へと食べて行く順番にもこだわって進み、その過程にも色々な素材の味をバラエティ豊かに味わう事ができ、ヘルシーなべジタリアン料理なのにとても満足感がありました。
まさに、インドの薬膳! 食後は夜まで身体の芯がずっとポカポカとして風邪気味の体にも優しいお料理でした。ここは、定期的に通いたいお店です。
今日はPakako隊員のリクエストで初アユルヴェーダのお食事。アユルヴェーダと聞くと、私の知っているのはマッサージくらいしかなく...
どれだけ、体にいいものが出てくるのかワクワク&期待感いっぱいで参加しました。
まずはFruit starterからはじまり次のAppetizersと続くのですが、出てきたのが一口で飲めるくらいの小さなグラスに5種類の味の違うドリンクが出て来ました。
このドリンクが凄く良く出来ていて全ての味が全く各々に違うのです。まるで自分の舌をテストされている感じでした。
又、店員のお兄さんが一人づつ丁寧に説明をしてくれてとても感じのよい店員さんでした。ついでにお店の内装もガラス張りで、清潔感ありました。
さて、話しは食事に戻りまして。次はサラダなんですが、サラダもコース1,2があり一瞬病院食を食べているのではと思ってしまうくらい体に負担をかけないようコースも分かれている。
又、通常のバッフェとは大きく違うのが食事する順番が決まっているのです。席に食べる順番の写真までありました。(驚)
お次はメインなのですが、ここでも沢山の野菜が用意されていました。今日は本当に沢山の野菜を摂取できて体も喜んでくれているに違いないと思います。
沢山の野菜の横にはいつものインド食がありこちらも食べましたが、全くオイリーではなくこれがいけるんですよ! 本当に!
今日は体が少しだけ浄化された気分です。こちらのお店、いままでインド食がダメと言っていた方にも是非お勧めしたいお店です。浄化されたい方必見です!
お店の雰囲気もお料理も、そして丁寧に説明してくれる店員さんも、すべて爽やかでした。さすが、このところすっかり体がヘルシー嗜好になっている隊長と、アーユルベーダに燃える情熱をそそぐPAKAKO隊員の選択です。
全然油っぽくなくて美味しく、バラエティも豊富なので、ついつい食べ過ぎてしまいましたが、それは健康に良かったのかどうか・・・結局食べる順番も2巡目には無視してしまってましたし。。
それでも今日は日ごろ感じる肩こりもなく、パワフルに活動できた気がします。
PAKAKO隊員の説明にある6種類の味が、軽やかに新鮮に味わえます。個人的には、みじん切りされた生野菜のミックス、ホワイトパンプキンとココナッツミルクのお料理、バナナリーフの半炒め物?が特に気に入りました。
そしてチャツネと最後に食べるPanの味は、これまでに味わったことのない感動ものでした!
優しいインド料理を丁寧に食べたい時にはお薦めです。お腹がすき過ぎている時には、食べる順番がじれったいかもしれませんが(笑)