《初挑戦》先日、当地の日本人シェフと話していた時のこと。「きんぴらごぼうを作りたいけど、インドはごぼうがないんだよね〜」とシェフ。そのとき、以前、インド在住経験の長い日本人のご夫人宅に招かれたときのことを思い出した。彼女はインドの食材を用いて、おいしい日本食でもてなしてくれたのだった。そのとき口にした料理のひとつに「きんぴらごぼう風」のものがあった。シャキシャキとした歯ごたえで、おいしかった。
それは、「バナナの茎」で作られていたのだった。バナナの茎は、身体に非常によい植物として、アーユルヴェーダでも勧められている食べ物。そのことを思い出し、シェフにお伝えしたのだが、自分で作ったことがないのでは信憑性がないと思い立ち、昨日、bigbasket.comで注文しておいたのだった。
それは、見るからに、おいしそうには見えない物体である。表皮を剥がすと、艶やかな中身が出てくる。これを千切りにする。なんとなく、アクがありそうなので水にさらす。あとは、普通にきんぴらごぼうを作る要領で……。ごま油で炒めた後、砂糖、酒、醤油などで味付ける。途中で味見をしたら少し味が足りないので、茅乃舎のだしをパラパラと。
汁気が飛ぶまでじっくりと炒めて出来上がり。気になるお味は……なにしろ歯ごたえがいい! 癖のない味なので、ごぼう特有の土のような匂いがないのが物足りないが、食感は限りなくごぼうに近く、おいしい! ランチタイムは白米を炊こう。
バナナの果実が栄養たっぷりなことは周知の事実だが、茎や花も身体によく、南インドやスリランカでは、一般的な食材なのだ。今後も調理法を工夫して、たまに食卓に取り入れようと思う。
《再挑戦》バナナの茎を使った「なんちゃってきんぴらごぼう」に再挑戦。前回、味が濃すぎたので、そのあたりを加減し、今回はニンジンを加えた。さらに黒ごまを炒ってふりかけた。もう、どこからどう見ても、きんぴらごぼうにしか見えない。味もかなりよい。実験成功!