本日のSTUDIO MUSEはムンバイ土産、Theobromaのデンス・ローフ。”dense”というだけあって、どっしり重量感のあるチョコレートケーキだ。
わたしが初めてムンバイに降り立った2004年、タージ・マハルホテルに近いコラバ・コーズウェイにある店を友人に勧められたのが、最初にこの店を知った契機。ゆえに、かなり以前からある店かと思いきや、オープンしたのはその年だった。
ヤズダニ・ベーカリー同様、パルシー一家によって経営されているこの店。ペイストリーシェフは娘さん。コラバ・コーズウェイ店をマネジメントしている女性は、多分、彼女の母親だろう。
チョコレートブラウニーが人気の店で、ほかにもさまざまな焼き菓子やパンがある。数年前、ムンバイ国際空港第2ターミナルの国内線出発ロビー(Jet Airways, Vistaraが発着)に店舗ができたときには、夫が出張の帰りにクロワッサンなどを買ってきてくれたものだ。
今ではムンバイやデリーに、いくつもの支店を出している。バンガロールにもそのうちオープンするだろう。無論、オンラインでも配達してもらえるが、やはりお店で直接買う方がいい。
この十余年の間にも、各都市にそれぞれに魅力的なペイストリーショップがオープンし、さほど特筆すべき存在ではなくなってしまった。それでも、ムンバイカーはもちろんのこと、多くの人々に知られるこの店には、独特の魅力がある。
多くの日本人には、少し甘すぎるかもしれないが、このデンス・ローフはほどよい甘さと旨味が凝縮されていて、とてもおいしい。メンバーも、喜んで食べていた……と思う。お試しを。
★店名の「ティオブロマ」とは、チョコレートの原料であるカカオの木の学名「テオブロマ・カカオ」の意。さらにはギリシャ語で「神様の食べ物」という意味をも、持っているという。