市街北部のヤラハンカに建設中の新居。ようやく内装を詰める段階、今日はキッチンまわりの最終打ち合わせ。諸々の進捗を確認して帰路、久しぶりに韓国料理店のアリランでランチ。
バンガロールの北部郊外には、いくつかの慈善団体があることから、ミューズ・クリエイションのメンバーと訪問をした帰路、ここに立ち寄ってランチを取りつつの反省会……というのが定番だった。
そんな日々も、すでに遠く幻のよう。
おいしいんだかまあまあなのか、いまひとつ判断しかねる石鍋料理を食べた後、階下の食料品店で豆腐などを購入。今日はニラ風の野菜が売られていたのでそれも買った。ここの大豆もやしはとてもおいしいのだが、あいにく品切れ。
ところでわたしは、その顔立ちのせいか、昔から、よくコリアンと間違えられる。
米国でも、ここインドでも、韓国料理店に来ると、オーナーらしき女性から、あるいはお客の女性から、あたかも「同郷の人ですね」という気持ちのこもった、黙礼をされることがある。韓国料理店だけではない。近所のスーパーで出会った女性に、すれ違いざま、「アンニョンハセヨ」と挨拶されたこともある。
そんなとき、得も言われれぬ一抹の、懐かしい感傷が、心を過ぎる。
韓国人のコミュニティの結束力については、米国在住時から目の当たりにしてきた。ここインドでも、然り。
詳細を綴れば長くなるが、ともあれ、我々日本人が、この地でふんだんに白菜が食べられるのも、豚肉店で「コリアン・スライス」という名の豚バラ肉を入手できるのも、豚骨スープ用の骨を買えるのも、先達コリアンのおかげなのだカムサハムニダ。
出来立てでまだ温かい木綿豆腐と絹ごし豆腐。今夜はまず、絹ごしを冷奴にしようと思う。