8泊9日のマルハン家滞在を経て、本日早朝、眞代さんはムンバイへ飛んだ。初対面ながらも「故郷から姪が遊びに来た」ような塩梅で、わたしも夫も、違和感なく楽しい日々だった。彼女が福岡出身と知った夫は、あたかも自分までもが同郷人であるかのような、うれしそうな反応を見せていた。
新居準備の諸々が佳境であるのに加え、2年半ぶりの一時帰国の直前ということもあり、決して時間的に余裕のある時期ではなかった。さらには自分用の車の納車だの、親知らず2本一気に抜歯など、予想外の出来事も発生。何かと落ち着かない時期ではあったが、むしろ1週間、久しぶりに「新鮮な視点」で、バンガロールをあちこちを巡ったのは、いい気分転換にもなった。
彼女が来訪する数日前、クローゼットの大掃除をした。着られなくなった服は、これまで不定期で慈善団体に寄付してきた。しかし、寄付するには惜しい、あるいは寄付するに相応しくない服がずっと残っていた。古いものでは25年前、ニューヨーク在住時に購入したものも数枚。着ないにもかかわらず、処分できずに保管していたのだ。
そんなあれこれを、今度こそは処分しようと思った矢先、「眞代さんに似合うかも」とバスケットに別途仕分けておいた。いうまでもなく、眞代さんとわたしとでは、身長も体重も年齢も違いすぎる。とはいえ、大は小を兼ねる……かもしれない。Youtuberでもある彼女の立場上、服は多くてもいいのではないかと思い、初日の夜に、見てもらった。
するともう、驚くほどに、どれもこれも、しっくり来るのだ。[Day 02] で彼女が着ているブラウスと、この記録のクルタ(トップ)以外、すべてわたしのお下がりである。
もちろん、各所、緩めではあるのだが、お直し前でも、ご覧の通り違和感がない。わたしが着ていた時の写真と並べたいくらいだが、なんというか、微妙な感じになりそうなので、それは控えておく。
結局は、あれこれ持ち帰りたいと言いつつも、多すぎてスーツケースに入りきれず。彼女が悩んだ末に残した服は、再びクローゼットに仕舞い込み、次回の訪問時に託すことにしたのだった。まさかこんな形で、似合う人のもとに渡ることになろうとは思わず、面白いものである。
さて、最終日の昨日は、滞在中、食べ損ねていた典型的な南インドの朝食である「ドーサ」を食べに、コマーシャル・ストリートへ。超ローカルエリアの本気ドーサを食べにいくことも考えたが、とりあえず今回は近場で。
帰りにうっかり立ち寄ったMysore Silk Udyogの「布の海」に、眞代さんは狂喜しつつ、ここはもう、布好きには丸一日過ごせる場所につき、今回はスルー。
午後は眞代さんが到着後、拙宅にて採寸をしてもらっていたテイラーからの「サリーのブラウス」が届いた。サリーのブラウスは、自分の好みのデザインをリクエストすることができる。彼女が注文した何枚かのブラウス、後日彼女の情報源から発信されることになると思う。サリーを着たい人には参考になるはずだ。
また、先日訪れたサリー専門店Taneiraでは、お揃い(色違い)のサリーを購入していた。昨日はそれを着て、午後、ホテルITC WINDSORへ。ミューズ・クリエイションのメンバーとの「サリーランチ」でも、時折利用していたこのホテル。 サリー姿が「映える」ロケーションがたっぷりなのだ。(Day 08-02につづく)