実は、月曜日。第3回ローカルフード探検を行っていたのだった。多くて週に一度、と考えていたのだが、先週の金曜日の「激しい経験」及び「ドサを食べ損ねた」事実が、隊員たちの気持ちに不完全燃焼を与えた。
というわけで、月曜早々、11時に目的地へ結集し、ドサを食べることにした次第。
今回のターゲットはSAMRAT。市街西部のホテル、TAJ WEST ENDにほど近いレースコースロード沿いの店だ。この店は、インド移住前にバンガロールに滞在した際、初めて訪れたドサの店。
というわけで、思い出&思い入れのある店なのだ。
何度か訪れたことはあったものの、ここ数年間は立ち寄っていなかった。久しぶりに、香ばしいドサを食したくなり、この店に決めたのだった。
食事の前に、ATMに立ち寄ろうと銀行前で車を降りたら、またしても、ドンドコドンドコと鼓笛隊の演奏が! 激しい演奏が小さくトラウマになっている我。若干警戒しつつ、ATMへ。
誰に向かって、何のためかわからぬが、ともあれご陽気な青年たちが、演奏をしていた。
右上の写真は、レストラン前の駐車場。ここは店内も駐車場もいつも込み合っている。店に入らず、車内に料理を運んでもらい、車の中で食べる人たちも結構いるのだ。
家族連れや外国人女子となると、間違いなく上階の「エアコン付きルーム」に通されるのだが、店内はカーテンが引かれて薄暗い。
それよりも、男衆な庶民に混じりて、階下で食べる方が楽しい。というわけで、1階に席を取る。が、これもよしあしだな、ということを、後に学ばせられるのである。
メニューには、カンナダ語と英語の2種類表記。DALIMBE JUICEという珍しいものを頼んでみたいと思うが、「ない」とのこと。
その他、料理のことなどを尋ねるが、この階の給仕たちは、サーヴィスがいまひとつ。
とっとと食べてとっとと帰る人向けの対応である。
上階で食べた時には、マネージャー級のおじさんがいて、あれこれとお勧めを教えてくれたものだ。
今後は大人しく、上階で食べるべきか、とも思う。
ちなみに今調べたら、DALIMBEとは、ザクロのことらしい。
珍しいものではなかったな。
まずはラッシー。果汁のジュースは無糖にしてほしいところだが、すでに砂糖が加えられているということで、ラッシーは「ソルト」に。これが、「超発酵!」な1杯。
濃厚かつ、若干、舌にビリッとくる。「こ、これ、腐ってない?」と疑り深くなってしまう、微妙な味。その日によって発酵具合が違うのか、いつもこんなふうにビリビリ系なのか、よくわからぬ。
一方の、黒ブドウジュース、そしておなじみのスイートライム(ムサンビ)ジュース。こちらも、「完熟。腐る一歩手前」という濃厚風味。だが、ラッシーよりはずっとおいしい。
さて、すでに皆さんもご記憶であろう、左上は、イディリ。具が入っているラヴァ・イディリもいいが、なんとなく、このシンプルなもちもち米パンが美味。個人的に、わたしはこれが好みのようだ。
右上は、ガンモドキもどきのワダ。この店のワダは、相当わたしの好み。表面がパリッと香ばしく、中はしっとり、若干粘り気があってホクホク。カラッと揚がっているのがいい。
前回のUSKBよりも、こちらが好きだな。
インド移住当初は、特にワダに興味はなかったのだが、1年ほど前に、ムンバイのホテル、TAJ LANDS ENDの朝食で出されたワダのおいしさに、「ワダ道」が開眼した。
にも関わらず、最近のTAJ LANDS ENDは、ワダを出してくれないのが残念。
さて、本日の目的は、ドサである。メニューには、やたらたくさんの種類のドサがある。しかし聞けば、時間帯によって、出されるドサの種類が違うようだ。
というわけで、11時ごろに出してもらえるドサ3種類を頼む。
通常、プレーン・ドサは、クレープ状のドサのみ。マサラ・ドサとは、カレー風味のポテトを包んだものを示す。
が、ここのドサは、ドサそのものに、マサラ(スパイス)が塗られている(練り込まれている?)ものと、プレーンのものがあり、それぞれに、ポテトの有無がある。つまり4種類。
わたしたちが頼んだのは、スパイシーなマサラ・ドサ、ポテト有りとなしを一つずつ、そしてプレーンなドサという構成。
ってか、こんな詳細、いったいどれほどの読者が気に留めているのだろう。などと思うと、モチベーションが下がるので、あくまでも、自分の覚書として。
さて、このドサ。わたし好みでクリスピー。香ばしさが美味! なのだが、中盤で急に、「もう、いいや」の気分に。これは、香ばしくするために、かなりのギーを用いているとみた。
むしろしっとり系より、こちらの方が、油脂使用料が多いのかもしれない。
ワダやらイディリを食べたあとだから、とも言えるが、このドサもまた、なかなかにデインジャラスだ。
などと言いながらも、デザートの味見も探検隊の任務。手前はアーモンドを原料に、牛乳、バター、砂糖がたっぷりの、とろけるキャラメル風。BADAM HALWAという名前。
奥はチャムチャムと呼ばれる、やはり牛乳砂糖たっぷり系のスウィーツ。
激甘菓子二連発に加え、サウスインディアンコーヒーにもあらかじめ砂糖が入っていて激甘。おいしいが、しかし、今はブラックコーヒーが飲みたい。と思わされる締めくくりだ。
午後は、すきあらばスクワット。及びボクササイズ基本形で身体を動かし、熱量消費に励むのだった。ローカルフード探検隊。いろんな意味で、体力勝負だ。
そうそう。
ローカル食堂では、周囲に溶け込みながら食事を。と心がけてはいるのだが、いかんせん、探検隊、うるさい。ちょっとしたことで、すぐにエキサイトし、笑う。箸が転げてもおかしい年頃ともいえる。
店内はそれなりに喧噪に包まれているのだが、なにしろ男衆の中に日本人女子3名のみ。否応なく、浮く。
と、隣席に座っていた物腰のやさしい老紳士と、その友人らしきお兄さんが声をかけてきた。
「あなた方はどちらからいらしたのですか? この料理は好きですか? あなた方の笑い声と笑顔で、わたしたちも楽しかったですよ。日本は震災のあと、大丈夫ですか? どうぞ、食事を楽しんでください……」
といったことを。
いいおじさんだなあ。としみじみしていた矢先、わたしたちの背後に座っている恰幅のいい、ちょいと「柄が悪い感じ」のおじさんが、
「シ〜ッ!」
という。
この騒がしいインドで「シ〜ッ!」なんて言われるのは初めてのこと、新鮮だ。しかし微妙な気分。
そんなに煩わしがられるほど騒いでいるわけじゃない。まあ、わたしを知る人は、
「坂田の笑い声は、すんごい響く」
との突っ込みをいれるであろう。仕方ない。声が大きい上に、声がやたらと通るのだわたしは。
そもそも、街路に面したローカル飯屋である。が、一人で、しかもフォークを使って食事をしていたおじさん、虫の居所が悪かったのかもしれない。
こっちは気を遣って、ハンカチで口を押さえつつ、笑いを押し殺しながら会話をしているというのに(というか、なんでそんなに笑うことがあろうか、と自分でも不思議)。
数分後、おっさんの携帯電話がリンリン(!)鳴り出した。にも関わらず、音を消すわけでもなく、放置。
放置かよ。
しかも、何度も。
どういうこと? そのダブルスタンダード。
うるさいし。
よっぽど「シーッ」って言っちゃろうかと思ったが、こんなところで騒ぎを起こすのもなんなので、大人しくしておいた。
ローカル食堂における、日本人女子としての有り様についても、今後、考察の余地がありそうだ。
★店の詳細は、ホームページの『お勧めレストランガイド』を参照のこと。最新情報は、近々更新する予定。
前回のUdupi Sri Krishna Bhavan ではDosaが食べられなかったので、今回こそはDosaを!と気合を入れて早めの時間に行った甲斐あり、3種類のDosaを食べることが出来ました(笑)
Dosaはお店によってかなり特徴があるのですが、ここのはいい感じにクリスピー!薄すぎず、厚過ぎずのベストな厚さと食感で私の好きなタイプのDosa♪
でもクリスピーに仕上げるために使うであろう油の量が気になるところ。普段、私はDosaを頼む時に"No oil, please"と注文をします。
ローカルフード食べたいけど、油が気になる方はこのように油抜きでオーダーもできますよ。でもそのお店本来の美味しさを味わうためにはカロリーなんて気にしたらいけないのでしょうけど(笑)
Dosaの他にオーダーしたVadaも同じく表面がクリスピーに仕上がっていて、かなり美味♪
食後にいただいたインドスイーツ(←名前忘れた^^;)はもちろん激甘でしたが、インドにいることを実感する味で美味しかったです❤
エアコンの効いた二階のACルームしか入ったことが無かったのですが、隊長の鶴の一声により一階のローカル色あふれた席で頂くことになりました。
素敵な南インドのナイスミドルに囲まれてのランチ。完全に浮き上がる私達にニコニコ話しかけてくれる人も居れば煩そうにする人も。
3種類のドーサはカリカリでフィリングはまったりねっとり、さすが老舗、完成されてます。いついっても混んでいるだけあるなあ。
毎日通ってそうなおじさま方のお腹回りと体格を見ると、この油たっぷりのベジ飯と激甘スイーツ、南インドコーヒーが大変な危険な食べ物に見えてきます。
せめて濃厚な黒ブドウジュース(激うま)と刺激的すぎる塩ラッシーで少しはデトックスされますように。