すでに年末モードの昨今。バンガロールは気候こそ、春夏秋冬の判別がつかぬが、カレンダーは師走も迫り、やるべきこと、やりたいことがあれこれと。
そんな中、またしてもドライヴァー解雇&新規採用の沙汰が起こり、これまた大変。しかし、今回ばかりは「いける!」の手応え有りなので、せめて数年間はよい関係を築きたいものである。
企業でリストラを任された人事担当者とは、ほんと辛いだろうなと、このごろはよく思う。ドライヴァー1名を解雇するだけでも、ストレスがたまるゆえ。
ムンバイ二都市生活を終えてバンガロールに戻り、ドライヴァーを雇用したのが2010年1月。
それまでバンガロールではタクシーサーヴィスを使っていて、よきドライヴァーに恵まれていたので不満はなかった。
ところが自分専用に採用するとなると、これがまあ、困難の連続で。
超短期を混ぜ合わせても、
・ベンジャミン(クリスチャン)
・ラヴィ(ヒンドゥー)
・アンソニー A(クリスチャン)
・アンソニー B(クリスチャン)
・トシャール(ヒンドゥー)
・マジート(モスリム)
・アンソニー A(クリスチャン)
・ナーサン(クリスチャン)
という具合に、宗教色もヴァラエティ豊かに8名ほどのドライヴァーが、訪れては去り、訪れては去って行った。それぞれの解雇理由などを書き上げれば、そこに人間模様が浮き彫りとなり、興味深いが今日はやめておく。
で、今回雇ったのは、またしてもアンソニー。
またかよ! という話だ。
ちなみにわがメイド、プレシラの夫もアンソニー。我々に関わる、都合4人目のアンソニー。「丘の上の王子様」だらけである。
しかしキャンディキャンディが愛したアンソニーとはかけ離れたアンソニーだらけである。なんて話はこの辺にしておいて。
一番上の写真は本日の光景。バンガロール大学の大学院の日本語学科にて、日本語を学ぶ学生へ向けてのレクチャーを依頼されていた。
そのため、本日は朝、バンガロール大学へと赴いたのだった。
詳細を確認しないままだったので、男女入り交じって十数名のクラスだろうかと勝手にイメージしていたのだが、実際は女性ばかりが4名。
みなさん、家庭を持っていて、育児が落ち着いて改めて勉強をしよう、という世代の方々らしい。
予想していた状況とは異なったがしかし、その4名の人たちの日本語能力が非常に高く、また4名それぞれが、本当に真剣にわたしの話を聞いてくれたのが、うれしかった。
わたしがむしろ、彼女たちにインタヴューをしたいくらいであった。
レクチャーの内容は、日本、米国、インドの三カ国に生活経験のあるわたしの、幼少時から今日に至るまで。
まずは、日本の高度経済成長期からバブル景気、バブル崩壊にいたる時代背景を「社会科的に」説明しつつ、自分の暮らしてきた環境を語る。
その後、20代の東京生活。30代の米国生活。40代のインド生活。
仕事に関すること。フリーランスになった動機。ニューヨークでの起業。結婚。テロによる人生の優先順位の変更……。
女性であるが故に苦心した点。その一方で、「囚われずに」チャレンジしてきた事柄などを、なるたけわかりやすく、しかし熱く語ったのだった。
瞬く間に与えられた2時間が過ぎてしまい、しかし、学生のみなさんが、インドでの活動をもっと聞きたいとのリクエストをくれたので、さらに時間をいただいて20分余り。
合計2時間半、ぶっ通しで話す。
レクチャーのときには、立ちっぱなしで水も飲まず、一気に話すことが多い。それをして「タフね」と、珍しがられるのだが、わたしは座って話すのがどうにも苦手。
話に夢中になっている時は、水を飲むことも忘れてしまう。
カラオケも、座って歌えないので、いつも立っている。座ると腹の底から声がでないのよ。
というわけで、わずか4人の女性たちでも、彼女らの心に、一日本人女性を巡るユニークな経験が刻み込まれれば、幸甚である。
さて、話題は著しく転じて、この肉。マトンのもも肉(かなりでかい)の図。腿から脚にかけての、これほどまでのビッグサイズは買ったことがなかったのだが、先日、勢いで買ってしまい冷凍していた。
それを、土曜の夜、拙宅で開いた宴用に、調理してみたの図である。一晩マリネしたあと、オーヴンで焼いた。上の写真は、下ごしらえで半分加熱した状態。
パーティが始まって、食事の30分ほど前に再加熱してできあがりだ。
さて、今回の宴の企画は、ローカルフード探検隊のPakako隊員&ヤクルト王子夫妻が、2カ月余りぶりにバンガロールへ戻ってきたので、その歓迎会である。
このブログに露出度高い面々ばかりが、またしても登場だ。人の写真が載っている方が、臨場感がある。
というわけで、日本人にしちゃ、わたしも含めて「くどい面々」ばかりだが、載せる。
当たり前だが打ち合わせたわけでもないのに、やったら似たコンセプトの服を着ている。ちなみにわたしは、ニューヨークのBloomingdalesで購入。U-KO隊員は、バンガロールのガルーダモールで購入……。
その差。ほとんど感じられず。
右上は「またぎ」な二人。U-KO隊員一家がアラスカ旅行に行った際の土産である。アライグマの帽子。マイハニー。被り物が、意外にお好きらしい。
「話しているときは、脱げよ」と思うが、この姿で、真剣に語り合うマイハニー。右上は、料理の数々。基本、みなで持ち寄るポットラックパーティだ。
この日、注目を集めたのは、TARO隊員のビリヤニ。日本で「日本ビリヤニ協会」に属しているだけあり、ビリヤニにかける情熱はただならぬ。
ビリヤニを中心に、インド料理全般への熱意はたいへんなもので、だからこそ、話の接点がないお姉さん(おばさん)方との「探検隊」にも、積極参加なのであろう。
しかし、食べ物以外の話になると、俄然、反応が鈍くなる。
「おいこら!」と喝を入れたくなることしばしばだ。
が、20歳の若い身空でインドくんだりまでインターンへ来て、心赴くまま誘われるまま、食べ続ける情熱は、評価に値する。と隊長は思うのだ。
で、このビリヤニがなかなかの出来! スパイス遣いが繊細で、日本人の味覚にも合う上品な風味。インドでは初めて作ったとのことだが、いい具合にでき上がっている。インド人なマイハニーも喜んでいた。
その他、マグロの漬けのちらし寿司やお吸い物(U-KO隊員)、チキンと野菜たっぷりのトマト風味シチュー(PAKAKO隊員)の差し入れも、美味!
肉系が増えると予想されたので、わたしはマトンのほかに、野菜類もあれこれと準備。ちなみにマトン肉は、たっぷり玉ねぎもいい具合のグレイヴィーになり、色よく焼けた。
肉類は、多いから余ると思っていたのだが、肉食な面々が揃ったこともあり、食べ尽くされていた。むしろ野菜が残っていた。
骨の部分が好きな夫。油断している間に他の肉食男子2名に食い尽くされ、気づいた時には手遅れだ。
みんな、野菜もちゃんと食べな!
と、肉食だが野菜も重視する健康志向な隊長は思うのだ。
そして食後は、毎度おなじみ、隊長、いやマダムのお得意、カスタードクリームたっぷりのフルーツタルト。8人できれいに食べ尽くされた。
これも、食欲旺盛な男子がしっかり最後のひとかけまでも食べてくれ、夫が「おかわり!」と思った時には、すでに食べ尽くされていたのだった。
これだけきれいに食べてもらえると、作った甲斐があるというものである。やっぱり、食欲旺盛で元気だというのは、気分がいいものだな。
そんなわけで、TARO隊員の日本帰国も迫っている。次の探検のプランを打ち合わせ、ひたすら食に熱い夜であった。
インドでも、おいしいもの、たくさん食べられますよ!