今月後半は、各種仕事、各種ヴォランティア活動、各種遊びの3本立ての予定が、いずれも濃密。それに加えて、未解決な歯科治療や、ドライヴァー問題(まだやってる)が続いている。
削るべきは遊び。
なのであるが、「遊び」の一つであるローカルフード探検隊はしかし、なぜか週一のペースで熱心だ。
11月11日金曜日。我々の「インド生活6周年記念日」にもまた、探検を実施したのだった。今回は、隊長が以前から気になっていたナガ料理の店。
ナガ、即ちナガランドとは、インド北東部に位置する州。日本人とよく似た顔をした「ナガ族」の人々が多数暮らしている。
インドは多様性の国であるが、ナガランドに関しては、格別に異なる。
1947年。インドが英国から独立する際、ナガランドもまた、ひとつの国としての独立を望みながらそれが叶わず、インドのひとつの州として、現在は存在している。
ナガランドについて興味のある方は、ぜひ検索サイトなどを利用して調べてみて欲しい。わたしもごくごく断片的なことがらを、これまで記してきた。
ナガランドからマニプール州にかけての一帯は、「インパール作戦」の舞台ともなったところで、日本との縁も深い。日本兵の慰霊碑もあるという。
以下、参考までに。
■2008/09/13:RAINTREE/ ヴァラダラジャン宅ディナー
■2009/07/20:スパとパスタの昼。/スジャータ手料理の夜。
■2009/08/07:デリーをゆく。炊飯釜買い、インパール、英霊、戦争。
■2010/11/26:オーガニック農作物フェア/インド食生活
■2011/06/14:Tボーンステーキだって。工夫次第でおいしい食卓。
気になっていながら、なぜ訪れなかったかと言えば、レストランのレヴューには必ず「辛い料理」だと記されていたからだ。
我が家は、わたしよりも夫や義父の方が「辛い料理が苦手」につき、敢えて辛さを目指して訪れることはないのである。
辛いに加えて「豚肉料理が有名」というところで、かなりそそられていたのだが、訪れるチャンスがなかった。
たまたま先週、近所のコミュニティ紙にその店、「THE NAGA KITCHEN」の記事が出ていたのを目にして、これはローカルフード探検隊で訪れるしかなかろうと決めた次第。
いつもながら「わかりにくい」入り口の店だが、店内は天然木が随所に配されたインテリアの、なんともいい雰囲気。メニューには、豚肉料理がずらりと並んでいる。
と、遅れてやってきたのは、PAKAKO隊員1号だ! 8月31日のわがサプライズなバースデーで会ったのを最後に、彼女は日本へ一時帰国していたのだった。
久々の再会に、隊長、二の腕もがっしりと「技をかけているの図」ではなく、抱擁の図。U-KO隊員の激写である。
インターンなTARO隊員とは初対面のPAKAKO隊員。食事を控えて、やったらうれしそうすぎる隊員1〜3号の図。
さて、料理は豚肉関係3種類に野菜系1種、魚系1種、そして「キング・チリ」という、名前からして激烈に辛そうなチャトゥネを注文。
チャイニーズ・ヌードルメニューもあったが、今日はナガ料理に専心することにした。
左上写真の左側は、前菜のCHILLY SMOKED PORK。ビーフジャーキーならぬポークジャーキー風で、ビールに合いそう!(またかよ)。これは、言うほど辛くない。歯ごたえよく美味。
右側は魚。SEER FISH WITH BAMBOO SHOOT。SEER FISHとはサワラの一種らしい。これに筍が入っているというが、筍の形状が確認できず。まあ、それなりにいける。
右上は、キャベツやインゲン、ニンジンなどの淡白な野菜煮込み。これを単品で頼むのはつまらんが、しかしこうにも「肉肉しい」料理が多いと、味付けミニマムなさっぱり野菜料理がありがたい。
脂身、皮も含めてじっくりと煮込まれた感ありの、PORK WITH NAGA CURRY。豚肉がたいそう柔らかく煮込まれていて、美味。まさにコラーゲンたっぷりな一品だ。
一番上の写真の中央にある茶色っぽいのは、SMOKED PORK WITH DRY BAMBOO SHOOT & AKHUNI。これはかなりインパクトが強い料理であった。
なにしろ、臭い。くさやを食べたことはないが、こんな感じだろうか。
AKHUNIとは何かと尋ねたら「大豆です」と、はにかみ笑顔な給仕のお兄さんが教えてくれたのだが、これは、大豆というか、納豆だ。
今調べてみたら、やはり"fermented Soyabean" 即ち発酵された大豆とあった。この地域の人たちは、豆腐だか納豆だかを食べるのを、以前、「世界ウルルン滞在記」で見た(YouTubeでね)のを思い出した。
ウインクの相田翔子がシッキム(やはり北東インド)にステイした時に、土地の人が納豆を食べているのを紹介していたのだ。
シッキムの人々も、日本人とよく似た顔をしている。ナガ族の人たちとのつながりはよく知らないが、食文化に共通点があるのだろう。
ともあれ、豚肉を主役に納豆やらヤム芋やらが溶け込んだこの煮込み。独特すぎる。が、トロリとした感じがなかなかにいい。が、好き嫌いがわかれること必至なメニューだ。
ちなみにわたしは特段、納豆が好きではないので、この料理も特段、好きではない。
なお、一番上の写真で、小皿に盛られているのがトウガラシ王のチャトゥネだ。
わたしはといえば、皿の隅にこんもりと持っていた「トウガラシ王」の上に、知らないうちに他の料理を載っけてしまい、じわじわと食べるつもりが一気に口に入れてしまった。
久々に、燃えたね。口中が。数分間、無口になっちまいましたよ。口中がびりびりすると同時に、胃の中も焼けている感じがするのが強烈だった。
ともあれ、料理にせよ、給仕するお兄さんたちにせよ、そして訪れているお客さんたちにせよ、ここはインドであって、インドではない。ということを実感した。
いや、インドの広さを味覚から実感した。
とろみのある料理を便宜上カレーと命名していたりしているが、これはインドのスパイスを複数効かせたカレーとは異なる。煮込み。シチューだ。
というわけで、隊員のレポートもお読みいただきたい。
隊員1号、2カ月ぶりの探検隊参加です!
久しぶりの参加に舞い上がり気味だった私ですが、今回のレストランも凄かったですよ。
メニューを開けば、そこには「PORK・PORK・PORK!!」 とにかく豚料理がメイン。インドでこんなにも豚を食べる地域があったなんて! という衝撃。インド広し!です。
料理全体の印象は全くもってインド料理ではなく、何とも形容しがたいアジアンのミックスな感じ。
まるで納豆のような(と言うか、きっとあれは納豆!)大豆を使ったカレーや、豚の脂が溶け込んだコラーゲンたっぷりそうなカレー、ローストポーク等々、ここでしか食べられないものばかり。
味付けは全体的にスパイシーで、ものによって豚独特の脂っぽさを感じたかな。このお店は好き嫌いが別れるのでは? という気がしますが、ぜひお試し頂きたい!
店内はとってもお洒落な感じで店員のお兄さん達もとてもフレンドリーで好印象。道に迷って何度もお店に電話をしていたのですが、最後は店員さんから電話をかけてきてくれて
「大丈夫ですか?いまどの辺りですか?」 なんて心配してくれて。
この辺りの気遣いもインドではない!? ぜひぜひご自分の舌でナガランドを試してみて下さい~♪
インド料理で豚肉に出会えることはかなりレアなのだ、とこの2年半で思い知らされておりますが、さすがはコラーゲンを大事にする隊長、探検隊ではマンガロリアン・パール以来、2度目の登場です。
このところ4日連続韓国料理で豚肉慣れしちゃった私の舌も唸る「肉肉し~い」感じのナガランド飯でした。辛いのにマサラ臭がしない! 中華ともタイとも違う! これもインド飯って呼んでいいの?
ナンプラー・ニョクマム・魚醤系の発酵物が好きな方にお勧めしたいです。
特にヤム芋とソヤビーンズ(匂いは納豆)のカレーが「くさトロ旨」で美味。でもこれは好みがはっきり分かれそう。
激辛キングチリチャツネ(ハバネロ並)など辛い料理も多いのですが、その一方で優しい味の野菜煮込みがあったりと、まるでナガランド人の顔立ちのように私達日本人には懐かしさも感じる取っつき易い味だと思います。
あっさり系ハンサムがお好きな方へ。はにかむインド人に逢えます♪ ビールが無いのが残念。デリバリーしてもらえる地域に引っ越したいなぁ。
ボロいビルを上がって、店内に入ってみるとキレイで独特の雰囲気が漂ってます。しかも店員は顔が日本人に近くて、何か親近感が湧きました。
さて、今回初めていただいたナガランド料理ですが、全くインドテイストではありませんでした。どちらかというと、東南アジアの料理に近いと思います。
豚肉料理がいっぱいあるので、お肉が食べたい日本人にはおススメでした。(ちょっと辛いと思いますが‥)
■THE NAGA KITCHEN (←Click!)