週末は、昼間からアルコールを飲んでもいいことになっている。自分ルール。
ビールは、近所の酒屋が品切れ状態ということもあり、まだ入手できていないが、スパークリングワインは、2本買えた。
よく冷やした、それを開ける。アルコール摂取が減っているせいか、あっという間に酔いが回る。
昨日のランチは、BRIK OVENで石釜焼きのピザを頼んだ。同店が、このロックダウンを機にサワー・ドウのパンを作り、販売し始めたことをFacebook告知で知り、購入した。
小ぶりのそれは、ダリの描く静物画のような、魅惑的な姿。
写真を撮りながら、スペインに行きたくて、たまらなくなる。
飛べないと思うと、飛びたくて、仕方なくなる。
1日のうちに何度となく、こみ上げてくる旅情を、抑えて、抑えて、抑えて……。本棚を眺めても、辛くなることの多く……。
「贅沢な悩み」という言葉を使うのは、できるだけ避けている。悩みに贅沢も相応もない。
人それぞれに、その人なりの、悩みはある。他人には理解できない世界がある。
しかし、今の自分をして、自分を諭す。
贅沢な悩みに苛まれるなかれ。
5月。インドに移住してからも、過去15年間に亘って、毎年この時期には、ニューヨークを訪れていた。もう、米国永住権(グリーンカード)は諦めることになるのだろうか。永住権を維持するかしないかの背景には、諸々、考えねばならないこと、処理せねばならないことはたくさんあり、感傷的なテーマではない。
夫はニューヨーク本社の会社に籍を置いていて、米国に税金も払い続けている。しかしながら、実践的なことは夫に託し、妻はただただ、感傷的だ。
そんな昨日。知人から、うれしいメッセージが届いた。3月末に就航するはずだった日本航空の成田=ベンガルール(バンガロール)直行便を記念して、機内誌『SKYWARD』の取材コーティネーショント執筆に関わったことはすでに記した。
それとは別に、JALのエグゼクティヴ会員向け情報誌「AGORA」5月号にも、1ページのコラムを寄稿していたのだった。南インドのコーヒー文化を紹介したその記事を「嬉しく拝読しました!」とのメッセージをいただいた。そうだ。5月だった。自分でもすっかり忘れていたので、殊更にうれしかった。
その方は、常日頃から世界各地を飛び回っていらっしゃるピアニスト。一度しかお目にかかったことがないが、エナジェティックで情熱的で、フレキシブルな姿に感銘を受けた。
「旅=乗り物に乗ること」が好きで、子どものころ、特別なピアノのレッスンを受けるべく他都市へ行く際、ピアノを弾くことよりも「新幹線に乗れる」ことがうれしかったというお話を聞いたのが、心に残っている。
わたしの比ではない、旅がライフの源である友人知人らは多い。
今しばらくは、翼を閉じて。
次の飛翔へ向けて、手入れを。準備を。