昨夜のモディ首相の演説から24時間あまり。なんとも長い一日だった。
COVID-19に関しては、もちろん感染しないように心がけてはいるし、過度に恐れる必要はないと、個人的には思っている。
しかし、今、この世界を取り巻く事態は、敢えていうまでもなく「疾患」を取り沙汰する次元に留まってはいない。この状況を、どう理解し、咀嚼すればいいのか、よくわからぬまま、考えが巡る。
少々考えすぎて、ここ数日は多分、熟睡できていない。そもそも、わたしが何かを考えたところで、何がどうにもならんことは、わかってはいる。わかってはいるのだが、考えずにはいられない。
今こそ、ヨガのアーサナ(ポーズ)、プラナヤマ(呼吸法)、そしてメディテーション(瞑想)をすべきなのだろうが、今日は雑念が渦巻いていた。
いつもなら、毎週金曜日はミューズ・クリエイションの活動日。STUDIO MUSEと称して、我が家をオープンハウスにしている。しかし今日は、会合自粛の趨勢で、ご近所の自治会からも、「必要不可欠な場合を除いて、ゲストを招かないように」との通達を受けている。それでなくても目立つ平たい顔族。今はおとなしくする時期である。
メンバーからの提案で、今日は初めて、ZOOMというアプリを使ってのオンラインSTUDIO MUSEを実施した。参加者は8名。互いに近況報告をしたり、情報を共有したりの会話が、想像以上に速やかに進み、瞬く間に2時間がすぎた。
猫を飼っているメンバー(わたしを含め3名)は、画面で猫を見せ合ったり、あるいは窓の外の光景をシェアしたりと、それぞれの家庭の雰囲気が背景から伝わってきて、とても新鮮だった。
我が家はといえば、途中からマキシマム男が、嫌がるNORA姉さんを抱えて乱入、挨拶をする。
実は今朝、ミューズ・クリエイションのメンバーでもあるJICA青年海外協力隊の2名、通称「養蚕ボーイズ」の齋藤さんと真加部さんが、本部からの指令で急遽、明日深夜の便で日本へ帰国することになったとの連絡があった。
メンバーとの別れには慣れている。寂しくはなるが、それは仕方のないことだと思っている。しかし、今回のような事情で、志半ばで帰国を余儀なくされる若者らに対しては、異なる感情だ。
わたし自身、本当は今週の水曜日に、2カ所の養蚕農家のうち、1カ所を訪問取材するつもりでいた。しかし、外出の自粛要請に伴いキャンセルをしたため、近々改めて、訪れたいと思っていた矢先のことだった。
彼らの残されていた任期は数カ月。事態が収束しても、もう現場に戻ることはないかもしれない。1年足らずの短期間ながら、他のメンバー同様、イヴェントやセミナーへの参加、手工芸品作りの活動を共にしてきただけに、こういう別れ方は残念だ。また戻ってきてくれることを願っている。
一方、昨日はEDU MUSEのメンバーとお別れランチを行った。EDU MUSEの活動は、『バンガロール・ガイドブック』を創刊したという実績がある。参加できない人もいて、わずか4名だったが、ガラガラのFOUR SEASONS HOTELのラウンジでランチを楽しんだ。一人は明日のフライトで、残る2人も来月、再来月、それぞれご帰任だ。
本来は「行く人来る人」の季節だが、今は「行く人」を見送るばかり。今回の事態を受け、妻子だけに帰国命令を出している日系企業もある。このような形で家族が離れ離れになるのは、辛くも寂しいことだろう。
今年からミューズ・クリエイションの活動を縮小し、個人的な仕事や旅の時間を過ごそうと思ってはいたが、こんな状況は、予想だにしなかった。
心からの笑顔で、去る人を見送れないこのご時世。しかしながら、いかなる状況でも前向きに、笑えるネタを見つけつつ、希望を胸に暮らしたいものである。
みんな、それぞれお元気で!
そういえば、夕方、急に雨が降った。マンゴーシャワーだ。盛夏の前の、この雨は、マンゴーを熟させてくれる。今日は例年より早く、お気に入りのマンゴー、シンドゥーラを食べた。とてもおいしかった。
マンゴー情報もまた、近々シェアしたいと思う。