先日、ITCガーデニア・ホテルでのミーティングの帰りに、併設のチョコレートブティック、FABELLEをのぞいた。ITCオリジナルの高級手作りチョコレートが販売されており、カフェも併設している。
バンガロールの老舗ホテルITCウィンザーに1号店がオープンしたのは、5、6年前だったか。当時は画期的な存在に思えたが、今やすっかり日常的な光景となっている。
甘いカカオの香りがする店内にて、魅惑的な粒チョコレートやガナッシュ(生チョコレート)を眺めていると、今まで目にしたことのない板チョコレートが目に飛び込んできた。
「魅惑的なパッケージだが、中身は期待はずれ」というケースはありがちだが、FABELLEのチョコレートは、どれも概ねおいしいので、外れることはないだろうと3種類を購入。
パッケージを開いてみた結果、ご覧の通り、見た目も美しい! そして非常においしい!
特にアーモンドの香ばしさが格別。子供のころから「グリコ・アーモンドチョコレート」が好きだったわたしにとっては、非常に好みの味わいで、リピート確定である。
バンガロールには、SMOOR (Bliss Chocolates)という高級チョコレートのパイオニアブランドがあり、そこのチョコレートもお勧めなのだが、FABELLEはSMOORよりも、やや高級。確か昨年は、金箔入りの超高級チョコレートを販売してもいた。
また2年前には、一時期、世界的に話題となったピンク色のルビーチョコレートをいち早く販売。SOOMORも直後に追随し、現在も販売されている。甘さが控えめ、フルーティな香りのおいしいチョコレート。わたしも何度か購入した。
かつて、インドは贈答品がないと言われていたが、昨今では本当に「人にプレゼントしたい」食品や日用品が急増している。
なお、FABELLEのチョコレートは、ホテル併設のブティックほか、オンラインでの購入も可能。詳しくは、下部に添付のサイトを参考に。
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ところでITCは、西ベンガル州コルカタが本拠地のコングロマリット。社名のITCは、英国統治時代、1910年創業時の社名Imperial Tobacco Companyの略であった。そう。元々は国営のタバコ製造会社だったのだ。その後、1970年にIndia Tobacco Companyとなり、1974年に民営化されて以降は、正式名称もITCである。
ITCは現在、ホテル事業や食品、FMCG(日用消費財)、IT、パッケージや製紙、アグリビジネスなど多角的に事業を展開している。実は我が家(現居)の隣の敷地は、ITCテックパーク。数年前に大きなビジネスコンプレックスが完成したが、従来ここにはタバコ工場があった。
我が家に隣接する、古いアパートメントに住んでいるご近所さんは「昔はこの界隈は、常にタバコの匂いがしていたよ」とのことである。絶大なる間接喫煙状態だった模様。
話は逸れるが、ITCのアグリビジネスの一環で代表的なものに、2000年に開始されたBOP* ビジネス「e-Choupal(チョーパル)」がある。
e-Choupalは、仲介業者の関与など、インドの農民が抱える課題に取り組むべく、ITの力を活用して、農民を支援。農作物を自社で購入して、商品化するなどの試みを20年以上も続けている。下部に同プロジェクトの20周年記念動画を添付しておくので、ぜひご覧ください。
*Base (or Bottom) Of the (economic) Pyramid
◉FABBELE オンラインショッピングサイト
➡︎ https://itcstore.in/pages/fabelle-luxury-chocolates
◉20 years of ITC e-Choupal
➡︎ https://www.youtube.com/watch?v=bC26MSKjA1s
◉ルビーカカオ豆から作られたルビーチョコレート★2019年5月/『マルハン家の食卓』ブログ
➡︎ https://museindia.typepad.jp/eat/2019/05/ruby.html