昨日の朝は、とある勉強会に参加するため、久しぶりに市街南部のコラマンガラへ。この界隈もまた、開発が著しいエリア。スタートアップの拠点が集まり、新しい飲食店やブティックも次々に誕生している。バンガロールに暮らしていても、足を運ばなければ、変化のスピードについていけないほどだ。
しかし勉強会を終えた後は、次の予定があることから、コラマンガラを後にして北東部にあるインディラナガールへ。まずは腹ごしらえにと、毎度おなじみのARAKU COFFEEへ。雰囲気がいい。サーヴィスもいい。身体が安心する確かな食材。そして趣向が凝らされた料理が楽しめる……ということもあり、他にも魅力的な店はあるのだが、ここに立ち寄る頻度が最も高い。
久しぶりに、シェフのRahulとも再会。数カ月前、フランスに出張に行っていた彼。ARAKU COFFEEの店舗があるパリ以外にも、ボルドーやマルセイユなどを訪れたという。南仏の情景と共に、少し塩味の強いブイヤベースと、ニンニクの風味が効いたルイユソース、よく冷えた白ワインの味わいが蘇り……食べたい!
ブイヤベースが思い浮かんだ時点で、何を食べたいのかわからなくなってしまい、今日は彼に「おまかせ」することにした。わたしは、なんでも食べられるので、「おすすめのものを作ってください」とお願いしたのだ。
そして出されたのが、この料理。一瞥しただけでは、なんの料理なのだかよくわからないのだが、これがとてもおいしかったので記しておく。
左は、コーヒー豆同様、アラク・ヴァレーで収穫されているというお米。ほのかにいい香りがするアンベモハールAmbemoharというお米で、主には西ガーツ山脈の山麓地域で栽培されているようだ。
ほどよく炊かれたごはんを、日本のおにぎりのように固めて丼の中に入れ、メキシカンなソースをかけている。この時点で、どう説明していいかわからないので、詳細は割愛するが、トッピングされた「オキナワ・ホウレンソウ」というのが、香りよく、いい塩梅。
右は、柔らかく加熱された鶏肉。このソースもまた、オリエンタルに難解な風味なのだが、ごはんとよく合って、おいしい。
もうこれだけで十分に満足なのだが、Rahulは毎度、デザートを勧めてくる。食べきれない時は持ち替えればいいので、これまたお任せしたところ、なんとも見目麗しいタルトが供された。バンガロール郊外の農家で作られた、オーガニックなダマスク・ローズ。その「食べられる花びら」が一面に載せられたお菓子なのだ。花びらを一枚つまんで、鼻に近づければ、なんとも芳しい香り! 花びらを食べる……というのは、以前は少し抵抗があったのだが、慣れると、おいしく楽しめる。
3分の2ほどを残して、夫へのお土産にした。彼もまた、夕食後に喜んで食べていた。
このごろは外食も減って、自分で料理をすることが多い。家庭料理は、食材も確かだし、余計な添加物も加えないので、健康的ではあるが、大雑把で簡単なものになりがち。こうして、「口に入れるまで味がわからない」ものを味わうのは楽しく、刺激になる。いいランチタイムだった。
*最後に載せている数枚の写真は、2003年に夫と南仏を旅したときのもの。ミモザ祭り、楽しかったな。20代のころの記録は「インターネット以前」につきホームページには残っていないが、この記録はホームページにも残っている。まだブログなどが普及する前の、投稿困難だった時代の記録。一応、リンクも貼っておきます。
🇫🇷🇨🇭2003年2月/南フランスのプロヴァンス、スイスアルプスの旅記録
➡︎http://www.museny.com/mihosakata/album-Fcover.htm