バンガロール市街にある植物園、ラルバーグにて、先週金曜日から開催されているマンゴー・メラ、即ちマンゴー祭り。
■MANGO MELA (←Click!)
ムンバイに住んでいたときを除いては、ほぼ毎年訪れている。今年は、締め切り間際の原稿のテーマにしていることもあり、初日早々、赴いたのだった。
そもそもインドで開催されるイヴェントごとは、開催初日、あるいは早い時間に訪れるのは避けた方が賢明だ。というのも、準備ができていない場合が一般的だからだ。
従っては、せめて時間を遅らせようと、午後ランチを早めにすませて赴いたのだった。
オーガニック・マンゴーに関する記事があった。
あれは、わたしたちがインドに移住して直後のマンゴーシーズン。
義姉スジャータから、成長促進剤や強い農薬を使っていないマンゴーを選んだ方がいいと教わった。
炭化カルシウム (Calcium Carbide)を用いて人工的に熟させる農家が増えているとのことだった。
バンガロールでは、スジャータが勧めてくれたガンディナガールにある店でアルフォンソーマンゴーをまとめ買いしていた。
また、ムンバイではNATURE'S BASKETのケミカル・フリーなマンゴーなどを敢えて購入するなど、それなりに注意を払ってきた。
さて、記事によると、炭化カルシウムは、身体にかなり有害な要素を含んでいるらしい。従っては関連機関が規制に乗り出したらしく、ここ数年はオーガニックマンゴーの生産が増えているとのこと。
また、記事によると、今年、バンガロール界隈においては、ラスプリ種やトータプリ種が人気が高いとある。
一方、マンゴーの中でも最も人気の高いアルフォンソーマンゴーのクオリティは、今年、やや落ちるという。
ちなみにアルフォンソーマンゴーは、ムンバイのあるマハラシュトラ州が主な産地であることから、ムンバイでは早い時期から市場や店頭に並ぶ。
さて、マンゴー祭りに欠かせないもの。それは「マイナイフ」&「おしぼり」である。味見用にナイフを用意している店もあるが、そのナイフが、いかにも汚い。
ここで胃腸を雑菌にやられたのでは話にならんから、フルーツナイフを持参するのである。
ここまで用意周到な客も、バンガロール広しといえど、わたしくらいのものかもしれん。
例年通り、現地カンナダ(カナダ)語一色の看板。読めん。部外者を寄せ付けぬ、ローカル向けムード満点だ。
このブースの中では、マンゴー&ジャックフルーツの展示が行われているはずなのだが、入り口が閉鎖されている。
「3時半にオープンです!」
とのこと。やれやれ。やっぱり、初日はこれだもの。あと2時間もある。
しかし3時半とは、中途半端な時間じゃあるまいか。まさか占星術による「グッドタイム」を意識しているんじゃあるまいな。
ちなみにここでは、約100種類のマンゴーが展示されているらしい。が、去年も見たし、カンナダ語の表示しかないし、ま、いいや。
ということで、販売ブースへ。ちなみに今年は、10種類〜15種類のマンゴーが販売されているようだ。
実に、かわいくない。
不似合いなターバン。
笑っていない目。
そして、よだれに見立てられた果汁。
涙に見立てられていたら哀しげだし、鼻水だともっといやだな。やっぱ、よだれしかないのか。といった印象だ。
まだ閉じられた入り口から、展示場をのぞいてみる。中央に並んでいるのは、巨大なジャックフルーツ群だ。
さて、カルナタカ州各地から集まった数十の農家の露店が並ぶなか、カメラ、ペン、メモ帳。ナイフ、おしぼりを構えての店巡りだ。
味見をしたり、メモをしたり、そらもう、一筋縄ではいかんというものだ。
スペルの確認がとれていないものもあるが、ともあれ、今日は備忘録を兼ねて、取り急ぎ、名前だけを記しておく。
(SHAKAR KUTE)。
ピンポン球ほどの小さなマンゴー。これは我がお気に入りマンゴーのひとつ。
ピクルス用。
ジューシーで甘みが強い。
アルフォンソーマンゴーに似ているが、風味が軽い。
爽やかな風味。
これもまた糖度が高く、風味豊か。
ってか、マンゴーの味を形容するのは、どれもこれも同じ語彙となってしまい情けない。
これもまた、おいしいんだよな〜。
さて、各店舗のバナーを見れば、大半がケミカルフリー。オーガニック物を販売しているブースも多い。新聞の記事にもあった通り、今年は去年以上にオーガニックものが多い印象を受けた。
マンゴー、特にアルフォンソーマンゴーは、皮に近いあたりの風味が芳しく、抜群ゆえ、農薬が使われていないとわかると安心だ。
心置きなく、ガシガシと食べられるというものである。
ご覧の通り、オーガニック物は形も不揃いだし、大きさもばらつきがある。
少々汚れていたり、凹んでいたりするものも目立つ。が、そんなことは、いっこう構わぬ。
おいしくて安全な方が、遥かによいというものだ。
ドライヴァーに手伝ってもらって、あれこれ山ほど、購入したのだった。もちろん、夫婦二人で食べきれないので、友人や義姉たちへおすそわけである。
ドライヴァーにも100ルピー(約200円)を渡して好きな物を買うように促す。
たった200円? と思ったあなた。
スルスル〜ッと移動して、一番上の写真を見ていただきたい。これ、ほとんどが「最も高価な」アルフォンソマンゴーなのだが、全部で約1200円程度なのだ。
1200円程度なのだ。
ふふふ。
中央のシュガーベイビーなど、1キロで約80円よ。ちなみにアルフォンソーマンゴーは1ダースで400円くらい。
アナタニモ、マンゴー、アゲタイ……
ちゅーもんである。もう、たまらんやろ。これが買わずにはいられようか、いや、いられぬ。という話である。
余ったら冷凍して、ムースやらジュースやらの素材に使えばいいのである。
マンゴーを堪能した後は、植物園内のナーサリーへ。オーガニックの肥料や芝生の薬などを購入する。
先日、せっかく植え替えた芝生なのだが、降り続いた雨のせいで、一部茶色になっているのだ。
購入先のナーサリーは化学薬品を勧めてきたが、我が庭は裸足で歩き、ごろんごろん寝転がっても大丈夫なように天然にしておきたい。
ゆえに、ハーブなどで作られた薬を購入したのだった。
天然物でまとめるには、なかなかに試練であることはわかっているのだが、それでもなお。
我が家の小さな庭であれ、芝生の生育に気を揉んだり、月下美人の蕾が風雨にさらされてダメになるのを心配したり、蓮華の花の開花が気になったりする。
自然を相手にした、農家の人たちの仕事の、どれほどにたいへんなことか、ということに、思いを馳せる。
今日は、さまざまな色の蓮が開花していてとてもきれいだった。我が家も3つの小さな蓮池があるのだが、いつも咲くのは1つだけ。
簡単そうで、なかなか開花してくれない。新しいものに買い替えようかとも思ったが、もう少し様子を見てみよう。
さて、再びマンゴー祭りで購入した品々。右側は、夫がデリー出張の際に持ち帰って来たもの。
バナナは、関係ない。常備な果物。一応、被写体におさめてみた。
ライチーは、茎や葉がついたままのものが、たっぷりとあった。これは義姉宅とシェアしたあと、茎と葉を取り除いた残りだ。
それから小さなモモも。見た目は今ひとつだが、風味豊かで果汁たっぷりで、とてもおいしい。
皮の上から、ほおずきみたいに指先で潰して、皮を少しかじって、ちゅーちゅーとアイスキャンデーのように食べるのが「通」らしい。
しかし、こうして皮をむいてもOK。
かなり繊維が多いが、とても美味。
下の写真は本日、日曜日の朝の光景。マンゴーは身体を温める働きがある上、糖分が非常に多いので、1日1個が理想なのだが、この時期、2個は食べてしまう。
朝晩、1個ずつ、という感じで。ちなみに手前の小さいのは、モモ、である。
週末の話題。書き残したいことはあれこれとあるのだが、取り敢えず、今日のところはマンゴー一色で。以下、過去のマンゴー祭りの記録など。